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2026.04.01法人向け
「優秀な人材が集まらない」「採用してもすぐに辞めてしまう」といった採用の悩みを抱える企業は少なくありません。人口減少が進み、採用市場が売り手優位になるなか、従来の「求人を出して待つ」だけの方法では必要な人材を確保することが難しくなっています。
採用を成功させるには、事業計画にもとづいた「採用戦略」が不可欠です。
本記事では、採用戦略の基本と失敗しない立て方、新卒採用と中途採用の違い、よくある失敗例を取り上げ、実務に生かしやすいポイントを解説します。
採用活動を強化したい経営者や人事担当者の方は、ぜひ参考にしてください。
採用戦略とは、企業が事業成長に必要な人材を計画的かつ効果的に獲得するための戦略です。単に「人手が足りないから採用する」と考えるのではなく、中期経営計画や事業計画にもとづいて、いつどのような人材を、どのような方法で採用するかを体系的に設計します。
従来の「採用計画」が主に採用人数などの数値目標を示すのに対し、採用戦略は「どのような人材を、どう惹きつけて採用するか」という全体像を設計するものです。
事業戦略と連動した採用活動を行うことで、企業の持続的成長を支える重要な経営戦略になります。
日本では少子高齢化の影響で、労働の中核を担う生産年齢人口(15〜64歳)が減少を続けています。
総務省の統計では、1995年に約8,726万人 だった生産年齢人口は、2024年には約7,373万人 まで減りました。この傾向は今後も続くと見込まれており、企業にとって人材確保はますます難しくなっています。
また、厚生労働省が公表した令和7年10月分の一般職業紹介状況では、有効求人倍率は1.18 倍と前月よりわずかに低下したものの、求職者1人に対して1件以上の求人がある売り手市場が続いています。
「待っていれば人材が集まる時代」は終わり、企業が求職者から選ばれるための差別化や魅力の打ち出しが欠かせなくなっているのが現状です。
参考:総務省「第1部 特集 情報通信白書刊行から50年~ICTとデジタル経済の変遷~」
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r04/html/nd121110.html
参考:内閣府「令和7年版 高齢社会白書(全文)(PDF版)」
https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2025/zenbun/pdf/1s1s_01.pdf
参考:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和7年10月分)について」
Z世代をはじめとする若年層を中心に、仕事やキャリアに対する価値観も大きく変化しています。
厚生労働省の調査では、若者の労働価値観は給与や出世といった外的報酬よりも、自己成長や興味・好奇心の追求といった内的報酬を重視する傾向が強まっています。
また、テレワークやフレックスタイム制など、柔軟な働き方を求める声も増えています。
こうした価値観の多様化に対応し「共感」や「柔軟性」を示す採用戦略が求められます。求職者一人ひとりのニーズを理解し、自社の魅力を適切に伝えることが採用成功の鍵といえるでしょう。
出典:厚生労働省「新しい時代の働き方に関する研究会 報告書 参考資料」
採用戦略を適切に立てることで、企業はさまざまなメリットを得ることができます。
ここでは代表的な3つの成果を紹介します。
まずは、自社で活躍できる人材の要件や、求める価値観を明確に言語化しましょう。
採用基準がはっきりすることで、面接官ごとの評価のブレを抑え、一貫性のある選考がしやすくなります。
また、入社後の活躍をゴールに設定することで「自社にフィットする人材」を採用しやすくなります。
「社風が合わない」「業務内容が想定と違う」といったミスマッチによる早期離職を防ぐことで、採用や教育にかかるコストの無駄を減らせます。定着率が高まれば、組織の安定性と生産性も向上するでしょう。
ターゲットとなる人材像を具体的に設定しましょう。
「量より質」への転換により、関心度の高い層へ集中的にアプローチできます
誰に向けて情報を発信するかが明確になることで、その層に響くメッセージや訴求方法を設計でき、効果的な母集団形成が可能になります。また、自社が求める人材に絞って集客することで応募者の質が高まり、選考の効率も向上します。
現場の採用担当者からも、求める人材が集まりやすくなったと実感しやすくなるでしょう。
採用戦略を立てることで、成果につながらない媒体への投資を減らし、効果の高い手法に予算と時間を集中できます。ターゲットに合った採用チャネルを選ぶことで、採用単価を抑えながら質の高い人材を確保しやすくなるでしょう。
また、選考プロセスの歩留まりを可視化すれば、どこにボトルネックがあるのかを把握できます。たとえば一次面接の通過率が低い場合は、ターゲット設定や選考基準の見直しが必要だと判断できます。
採用戦略を成功させるには、体系的なステップに沿って進めることが重要です。
ここでは、実務にすぐ使える6つのステップを紹介します。
まず、中期経営計画(3〜5年後 のビジョン)をもとに、どの部署に何人の人材が必要かを逆算して算出します。次に、経営計画に沿って、人材が必要になる時期や人数、確保すべき予算を整理しましょう。
この段階では「欠員補充」ではなく「事業成長のための要員」という視点が重要です。
将来の組織体制を見据えて人員計画を立てることで、採用活動に一貫性が生まれます。
採用計画が決まったら、次は「誰を採用するのか」を明確にします。
この段階では、求める人材の要件を具体的な人物像(ペルソナ)として描くことが大切です。
ペルソナを設定する目的は、採用活動の一貫性を保つことです。面接官によって評価基準がバラバラになることを防ぎ、全社で「求める人材像」を共有できます。
また、求人票の作成や媒体選定、メッセージ設計など、後続のすべての施策の方向性も定まります。
この段階では細かな項目まで決め切る必要はありませんが「どのような人材が自社で活躍できるか」という軸を明確にしておくことで、次のステップ以降をスムーズに進められます。
3C分析(自社・競合・候補者)などを用いて、自社ならではの強み(EVP:従業員価値提案)を洗い出します。給与や福利厚生だけでなく、企業文化や成長機会、働きやすさなど、多角的な視点から自社の魅力を整理しましょう。
また、よい面だけでなく、あえてリアルな課題を開示することも効果的です。誠実な情報発信は求職者との信頼関係の構築につながり、入社後のミスマッチ防止にも役立ちます。
自社らしさを正直に伝えることが、共感を生む採用活動の土台になります。
ターゲットに確実に届く媒体を選定します。求人広告やダイレクトリクルーティング、人材紹介、SNSなど選択肢は多くありますが、ペルソナの情報収集行動に合った媒体を選ぶことが重要です。
とくに新卒採用では、学生の日常に溶け込み共感を呼ぶSNS発信が有効です。
Instagram、X(旧Twitter)、TikTokなど、ターゲット層が利用する媒体で継続的に情報発信することで、認知度向上と母集団形成が期待できます。
株式会社プレイス&アビリティは、このようなSNSを活用した採用支援に強みを持ち、企業の魅力を効果的に伝える支援を行っています。
エントリー数、面接通過率、内定承諾率などの指標をKPIツリーに落とし込み、目標達成までの進捗を可視化します。週次や月次で数値を確認し、課題を早期に発見して改善につなげましょう。
また、選考のスピードは辞退率に直結します。各選考ステップのリードタイム(所要日数)もKPIに組み込み、迅速な対応を心がけることが重要です。優秀な人材ほど複数の企業から内定を得ているため、スピード感のある選考が競争優位につながります。
人事だけでなく現場も巻き込み、面接官トレーニングやATS(採用管理システム)の活用など、運用面まで踏み込んで体制を整えます。採用活動は全社で取り組むべきものであり、現場の協力が不可欠です。
また、PDCAサイクル(計画・実行・評価・改善のサイクル)を回し続けるための振り返り会議を定期的に設けることで、継続的な改善が可能になります。こうした運用体制を整えることで、安定した採用成果につなげられます。
採用戦略を立てる際には、代表的なフレームワークを活用すると、現状把握や課題の特定がしやすくなります。ここでは、3つの有用なフレームワークを紹介します。
ペルソナ設計は、採用ターゲットを具体的な人物像として可視化するためのフレームワークです。履歴書に書かれる年齢や職歴、スキルといった情報だけでなく、次のような項目まで踏み込んで設定します。
【設定すべき項目例】
● 基本属性:年齢、性別、学歴、職歴、保有スキル
● 価値観:仕事で大切にしていること、キャリアに対する考え方
● ライフスタイル:趣味、休日の過ごし方、通勤時間の許容範囲
● 情報収集行動:よく使うSNS、情報源、就職活動の進め方
● 抱えている悩み:現職の不満、転職で解決したい課題
現場で活躍している若手社員へのヒアリングをもとに作成するボトムアップ型の設計方法がおすすめです。実在する社員の特徴を参考にすることで、よりリアルで説得力のあるペルソナを作成できます。
たとえば新卒採用では、SNSで企業研究をする学生の姿を具体的に描くことで、心に響くメッセージや活用すべき媒体が明確になります。フレームワークは判断のブレを減らすための道具であることを意識しながら活用しましょう。
ただし、ライフスタイルに関する情報(趣味や休日の過ごし方など)は、あくまでターゲット像を描くための参考として収集しています。応募者の個人情報を尊重し、業務に関連性のある部分に焦点をあてて活用します。
3C分析とは「自社(Company)」「競合(Competitor)」「候補者(Candidate)」の3つの軸から、市場における自社の立ち位置を把握する方法です。採用市場では候補者を顧客と捉え、求職者のニーズや競合他社の採用戦略を分析します。
競合との条件比較のためだけに使うのではなく「独自の魅力(強み)」を見つけるツールとして活用します。給与や福利厚生で大手企業に勝てない中小企業でも、企業文化や成長機会などの価値を訴求することで、十分に差別化が可能です。
ファネル分析とは、応募から入社までの歩留まりを可視化し、ボトルネックを特定する手法です。「エントリー→書類選考→一次面接→最終面接→内定→入社」という各段階での通過率を数値化します。
たとえば「エントリーは多いが一次面接で落ちる人が多い」場合は、ターゲット設定のズレや、スクリーニング基準の見直しが必要です。
「内定は出すが辞退される」場合は、内定後フォローの強化が求められます。どの段階でつまずいているのかを具体的に把握することで、取るべき改善アクションが明確になります。
新卒採用と中途採用では、ターゲットの特性や重視するポイントが異なるため、戦略も分けて考える必要があります。
新卒採用は、ポテンシャルと育成を前提とした採用です。
企業文化への適応力や成長意欲、基礎的なコミュニケーション能力を重視し、企業理念への共感や将来のビジョンに訴えるメッセージが効果的です。
一方、中途採用は即戦力性とスピードを重視した採用です。
すでに専門スキルや業務経験を持つ人材を対象とし、具体的な業務内容や裁量の範囲、キャリアパスを明確に示したうえで、短期間で意思決定できる選考プロセスが求められます。
同じ戦略を採用すると、新卒には冷たい印象を与え、中途には教育体制への不安を抱かせるおそれがあります。それぞれの特性に合わせて戦略を設計することが、採用成功の鍵となります。
株式会社プレイス&アビリティでは、中途採用支援に関する相談を受け付けております。
お困りの際にはぜひお問い合わせください。
多くの企業が陥りがちな採用の落とし穴を理解し、事前に対策を講じることが重要です。
ここでは、代表的な2つの失敗パターンとその対策を紹介します。
「大手ナビサイトに出しておけば安心」という考え方は、今の学生には通用しません。
Z世代は日常的にSNSを活用しており、企業研究もSNS検索から始めるケースが多いのです。
ターゲットが頻繁に接しているSNSやメディアを見極め、そこで響くメッセージを届けることが重要です。
たとえば、Instagramで社員の日常を発信する、X(旧Twitter)で企業文化を伝える、TikTokで職場の雰囲気を動画で見せるなど、媒体の特性に合わせた情報発信が効果的です。
「内定がゴール」と勘違いし、入社までの間に学生が不安になり他社へ流れてしまうケースも少なくありません。内定から入社までの期間は、候補者の意欲を維持する「アトラクト(魅力付け)」を継続することが欠かせません。
懇親会の開催やリクルーター面談、定期的な情報提供などを通じて、内定者とのコミュニケーションを途切れさせないことが重要です。
入社後も、定期的なフォローアップや1on1ミーティングを実施し、早期離職を防ぐオンボーディング施策を設計しましょう。
採用戦略は、企業の持続的成長を支える重要な経営戦略です。
人口減少と採用市場の売り手化、働き方や価値観の多様化が進む中で、戦略的な採用活動はもはや欠かせない取り組みといえます。
株式会社プレイス&アビリティは、SNS事業と採用支援事業に強みを持ち、戦略立案からSNSを活用した母集団形成まで一貫したサポートを提供しています。
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