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内定者フォローで内定辞退を防ぐには?成功事例・NG対応・仕組み化まで解説

内定を出したものの、入社前に辞退されてしまった経験はありませんか?採用市場は依然として売り手市場が続いており、優秀な人材ほど複数の企業から内定を得ています。内定から入社までの期間中、企業がどのようなフォローを行うかが、採用の成否を大きく左右するといっても過言ではありません。

 

本記事では、内定辞退を防ぐための具体的な対策や、学生が求めるサポート内容、そして避けるべきNG対応について解説します。

内定者フォローとは?

内定者フォローとは、企業が内定を出した学生に対し、入社までの期間に継続的なサポートや接点を提供する取り組みです。目的は、内定者の不安を解消し、企業への期待感を高めることで、入社意欲を維持・向上させることです。

 

内定を獲得した学生は「本当にこの会社でよかったのか」といった不安を抱えている場合があります。内定をもらった会社との接点が途絶えると、他社からの誘いに心が揺らぐこともあるのです。

 

内定者フォローは、こうした不安に寄り添い、信頼関係を築くプロセスです。

内定辞退を防ぐために企業が今すぐ取り組むべき理由

新卒採用における内定辞退率は、依然として高い水準です。株式会社リクルートの調査によると、2025年卒の内定辞退率は約6割に達しています。

 

学生は平均2.3社の内々定 を保有し、複数の企業を比較しながら入社先を決定します。内定を出した時点では「選ばれた」わけではなく、その後が本当の勝負です。

企業が何もアクションを起こさなければ、学生は不安を感じ、他社に気持ちが傾きます。採用競争は、内定後も続いているという認識が重要です。

 

出典:株式会社リクルート「就職プロセス調査(2025年卒)「2024年10月1日時点 内定状況」」(https://www.recruit.co.jp/newsroom/pressrelease/assets/20241010_work_01.pdf

 

学生は内定者フォローを強く求めている

内定者フォローは、企業側の都合だけで行うものではありません。多くは学生自身が企業からのフォローを求めており、能動的なサポートが欠かせない時代です。

 

株式会社ディスコ キャリタスリサーチの調査によると、2026年卒内定学生のうち「フォローの必要はない」と回答した学生は、わずか1割以下でした。つまり、9割以上の学生が何らかのフォローを望んでいることになります。

 

では、学生は具体的にどのようなフォローを求めているのでしょうか。同調査で上位3位を占める回答は、以下のとおりです。

 

「社員との交流機会・面談」「他の内定者との交流機会」「人事担当者との面談」と、上位の回答はいずれも、内定をもらった企業に関連する人との関わりを求めるものでした。

 

学生が求めているのは形式的な連絡ではなく「人とのつながり」なのです。

 

出典:キャリタス就活「キャリタス就活 2026 学生モニター調査結果(2025年5月発行)」(https://www.career-tasu.co.jp/wp/wp-content/uploads/2025/05/202505_gakuseichosa_kakuho.pdf

内定後に不安を抱える学生は6割以上

マイナビが実施した「2025年卒内定者意識調査」によると、入社予定先企業を決めた後に何らかの不安を抱えたことのある学生は、約6割に上ります。 最も多いのが「社会人としてやっていけるかどうか」という回答でした。

 

社会人への環境変化は大きく、新しい生活リズムや職場のルールに適応できるか、仕事のプレッシャーに耐えられるかなど、学生の頭の中はさまざまな不安で溢れています。

 

次に多いのが「自分がこの仕事に向いているかどうか」という回答です。同期の中で自分だけ置いていかれないか、本当にこの業種で力を発揮できるのかなど、仕事に対する漠然とした自信のなさは、内定を受けた後からすでに始まっている可能性があります。

 

企業がこうした不安を放置すれば、学生は他社との比較を始めるでしょう。「あちらの会社の方が安心できそう」と判断された瞬間、内定辞退へと直結してしまうのです。

 

出典:マイナビ「2025年卒内定者意識調査」(https://career-research.mynavi.jp/wp-content/uploads/2024/07/25_naiteishaishiki.pdf

フォロー次第で志望度が上がる学生は約4割

内定者フォローは、単に辞退を防ぐだけでなく、学生の志望度を積極的に高める効果もあります。

 

キャリタス就活の2026年卒学生モニター調査によると、全体の44.5%が「フォローによって志望度が上がったことがある」と回答しています。つまり、適切なフォローを行えば、約4割の学生の入社意欲を高められるということです。

 

一方で「フォローによって志望度が下がったことがある」と回答した学生も5.5%存在します。 これは、フォローの内容や方法を誤ると逆効果になることを示唆しています。たとえば、強引に内定承諾を迫る、過度に来社を求める、連絡が多すぎるといった対応は、学生に不信感や負担感を与えることになりかねません。

 

出典:キャリタス就活「キャリタス就活 2026 学生モニター調査結果(2025年6月発行)」(https://www.career-tasu.co.jp/wp/wp-content/uploads/2025/06/202506_gakuseichosa_kakuho.pdf

内定者が辞退する本当の理由|入社前に起こる不安と心理

内定辞退を防ぐためには、まず「なぜ学生は辞退するのか」を深く理解することが重要です。ここでは、内定者が抱える不安や迷いを把握し、何を解消すれば辞退が減るのか検討するヒントを紹介します。

社風や人間関係が見えない不安が辞退につながる

辞退率を左右する要因のひとつが「社員・同期とのつながりづくり」です。というのも、学生が最も知りたいのは「実際の職場の雰囲気」だからです。とくに、配属先の上司や先輩がどんな人なのか、同期とうまくやっていけるのかは大きな関心事といえます。

 

 

近年「配属ガチャ」や「上司ガチャ」という言葉が学生の間で広がっていますが、これは配属先や上司によって働きやすさが大きく左右されるのではないか、という不安の表れです。

 

こうした不安を解消し、辞退を防ぐために企業側が取るべきアクションは、現場で働く社員との接点を増やすことです。若手社員との座談会や配属予定部署の見学、先輩社員とのカジュアルな懇親会など、リアルな職場の空気を感じられる機会を提供することが、辞退防止の鍵となります。

入社後ギャップへの恐怖|リアルな情報不足が原因になる

学生は、入社後に「こんなはずじゃなかった」というギャップを恐れています。情報不足は、学生の不安を増幅させる要因です。仕事内容の詳細、一日の業務の流れ、残業の実態、職場の雰囲気など、具体的なイメージが持てないと、学生は漠然とした不安を抱えることになります。

 

ここで重要なのが、RJP(Realistic Job Preview: 現実的な仕事情報の提供)の考え方です。企業の良い面だけでなく、大変な面や課題も正直に伝えることで、学生は現実的な期待値を持てます。結果として、入社後のギャップが小さくなり、定着率が向上します。

社会人としてやっていけるか不安に感じている

多くの学生にとって、社会人生活は未知の世界です。学生時代とは異なる環境で、責任ある仕事をこなせるのか、社会人としてのマナーや常識を身につけられるのか、さまざまな不安を抱えています。

 

とくに、自分の能力や適性に対する懸念は根深く、マイナビの調査でも「自分の適性への不安」を感じる学生は17.8%に上るという結果が出ています。

 

こうした不安を解消するためには、入社前の準備支援が有効です。eラーニングや通信教育を通じて、ビジネスマナーや基礎的なスキルを学ぶ機会を提供することで、学生は「準備ができている」という安心感を得られます。

 

出典:マイナビ「2025年卒内定者意識調査」(https://career-research.mynavi.jp/wp-content/uploads/2024/07/25_naiteishaishiki.pdf

内定後も他社と比較され辞退につながる

内定を出した時点で採用活動が終わるわけではありません。学生は内定後も就職活動を続けているケースが多く、他社との比較は入社直前まで続きます。前述のとおり、内定辞退率は約6割 に達しており、企業は最後まで他社と競い合っている状況です。

 

企業側ができることは、継続的な接点づくりです。定期的な連絡、イベントの開催、個別面談など「あなたを待っている」というメッセージを伝え続けましょう。ただし、頻度や内容は学生の負担にならないよう配慮が必要です。

成功事例に学ぶ内定者フォロー施策4選

内定者フォローには多様な方法がありますが、すべてを実施する必要はありません。重要なのは、自社の状況やリソースに合わせて効果的な施策を選択し、継続可能な仕組みをつくることです。

 

 

内定者と社員が交流できる施策(懇親会・座談会)

内定者が最も求めているのは、社員や同期との交流機会です。懇親会は、内定者と社員、あるいは内定者同士が食事をしながら交流する場です。カジュアルな雰囲気の中で、選考中には聞けなかった質問をしたり、本音を話したりできます。

 

座談会は、少人数のグループで社員と対話する形式です。若手社員をメンバーに加えることで、学生は入社後の自分の姿をイメージしやすくなります。重要なのは、参加する社員の選定です。学生に良い印象を与えられる、コミュニケーション能力の高い社員を選びましょう。

 

遠方の学生でも移動の負担なく参加できるよう、オンラインを活用する企業も増えています。たとえば、オンライン内定式であれば、どこからでも気軽に参加できるだけでなく、画面越しに多くの社員と顔を合わせるきっかけになります。対面とオンラインを組み合わせたハイブリッド開催も効果的です。

 

こちらの記事では、オンライン内定式のメリット・デメリットについて解説しています。

事前に知っておくべき気を付けたいポイントも取り上げているため、ぜひあわせてご覧ください。

辞退予兆を拾える個別フォロー(面談・メンタリング)

集団での交流も大切ですが、一人ひとりの内定者と向き合う個別フォローも欠かせません。個別面談やメンタリングは、学生の本音を引き出し、辞退の予兆を早期に察知する機会となります。

 

大人数の場では言いにくいことも、1対1なら打ち明けやすくなるものです。「実は他社の選考も受けている」「家族が反対している」「配属先に不安がある」といった本音は、個別面談だからこそ聞き出せる情報といえます。

 

ただし、面談の頻度には配慮が必要です。月1回程度を目安とし、学生の負担にならないバランスを心がけましょう。

入社後を見据えた育成支援(研修・eラーニング)

社会人としての準備を支援する育成施策も、学生から高く評価されています。入社前に基礎的なスキルやマナーを学べることで「スムーズにスタートを切れる」という安心感が生まれるためです。

 

内定者研修は、ビジネスマナーや基本的な仕事の進め方を直接学ぶ機会を提供します。一方、eラーニングや通信教育は、学生が自分のペースで学べる点が魅力です。

 

重要なのは、学業の妨げにならないよう配慮することです。卒業論文や卒業研究を控えている学生にとって、過度な課題は大きなストレスになります。

SNS・社内報で会社の空気感を伝える情報提供

定期的な情報提供は、企業との接点を維持し、帰属意識を高める効果があります。SNSや社内報を活用した情報発信は、学生にとって身近で受け取りやすい方法です。

 

SNSを活用した内定者フォローは、LINEやSlackなどで内定者専用グループをつくり、定期的に情報を発信する方法があります。現代の学生はSNSに慣れ親しんでおり、メールよりも気軽なコミュニケーションが可能です。

 

SNSの「既読」機能は、内定者の関心度を測る指標にもなります。ログイン頻度が下がるなど、反応が鈍くなった学生には早めの個別フォローが効果的です。

内定者フォローの失敗例|辞退を招くNG対応とは?

内定者フォローは、やり方を間違えると逆効果になりかねません。熱心にフォローしているつもりが、学生にとっては負担やプレッシャーとなり、かえって辞退を招くこともあります。

 

失敗の多くは「距離感のミス」から生まれます。企業側は善意でフォローしているつもりでも、学生にとっては「押し付けがましい」「監視されている」と受け取られてしまうケースもあるのです。

承諾を迫るフォローは逆効果になりやすい

最も避けるべきなのは、内定承諾を強要する行為です。マイナビの調査によると「内定承諾を頻繁に迫られた」ことで志望度が下がったと回答した学生が一定数いることがわかっています。これは、いわゆる「オワハラ(就活終われハラスメント)」に該当する可能性があります。

 

「いつまでに返事をくれないと困る」「他社の選考は辞退してほしい」といったプレッシャーをかける行為は、学生に不快感を与えかねません。とくに、他社の内定辞退を強要するのは、学生の選択の自由を侵害する行為であり、企業の評判を大きく損ないます。

 

現代の学生は、SNSや口コミサイトなどを通じて企業の対応を共有します。オワハラを受けた経験は瞬く間に拡散され、企業イメージの悪化につながる可能性もあるのです。

 

出典:マイナビ「2025年卒内定者意識調査」(https://career-research.mynavi.jp/wp-content/uploads/2024/07/25_naiteishaishiki.pdf

来社強制・長時間拘束は内定者の負担になる

内定者に対し、頻繁な来社や長時間のイベント参加を求める行為も避けるべきです。学生の本分は学業であり、卒業論文や卒業研究、授業、試験など、やるべきことが山積みです。過度な時間的拘束は、学生にとって大きな負担となります。

 

とくに、遠方に住む学生にとって、来社は時間的にも金銭的にも負担がかかります。交通費が自己負担であれば、心理的ハードルはさらに高まるでしょう。何度も来社を求められると「この会社は学生のことを考えてくれない」という不信感につながりかねません。

 

対面での接触は月1回程度を目安とし、オンラインを併用するなど柔軟な対応を心がけましょう。

内定辞退を防ぐ!内定者フォロー成功のポイント

成功の鍵は「仕組み化」と「個別最適化」のバランスです。フォローを属人化させず、誰が担当しても一定の質を保てる仕組みをつくりながら、一人ひとりの学生のニーズに合わせた柔軟な対応を行いましょう。また、フォローは内定後に始めるのではなく、選考段階から行うことが重要です。

内定者の気持ちに寄り添い「押し付けない距離感」を保つ

内定者フォローで最も大切なのは、適切な距離感を保つことです。連絡が多すぎれば負担になり、少なすぎれば不安を感じます。学生一人ひとりの状況や性格に応じて、柔軟に調整する姿勢が求められます。

 

理想的な連絡頻度は月1回程度を目安とし、学業や私生活の負担にならないペースを守ることが大切です。ただし、望ましい頻度は学生によって異なるため、あらかじめ本人の希望を確認しておくのが賢明でしょう。

 

イベント実施にあたっては「参加を強制しない」というスタンスを示す必要があります。また、学業や卒業研究を優先できる環境を整えるとともに、オンラインを積極的に活用することで、遠方の学生や多忙な学生でも無理なく接点を維持できます。

選考中から信頼関係を築く

内定者フォローの成功は、実は選考段階から始まっています。選考中に学生との信頼関係を築くことで、内定後のフォローがスムーズになります。

 

選考中の対応で重要なのは、丁寧なコミュニケーションです。面接のフィードバックを伝える、選考結果を早めに連絡する、質問には誠実に答えるといった基本的な対応が、学生の信頼獲得につながります。

 

こうした選考段階での真摯な姿勢こそが、内定後の信頼関係を支える土台となるのです。

属人化せず運用できるフォロー体制を整える

内定者フォローを継続的に成功させるには、仕組み化が欠かせません。特定の担当者のスキルや頑張りに依存する「属人化」では、担当者が変わると質が下がったり、負担が偏ったりするリスクを孕んでいます。

 

まずは、フォローの全体像を整理しましょう。具体的には、いつ、誰が、何を、どのように実施するかを明文化したフォロースケジュールを作成します。共通の指針を作成しておくことで、たとえ体制が変わったとしても、一貫した質のフォローを維持できるようになります。

 

外部サービスの活用も選択肢のひとつです。eラーニングや内定者フォロー代行サービスを利用することで、社内リソースを節約しながら、学生に対して質の高い情報と安心を提供できます。

 

株式会社プレイス&アビリティでは、新卒採用支援に関する相談を受け付けております。

内定後のサポートや入社後の研修などにも対応しておりますので、お困りの際はぜひお問い合わせください。

よくある質問(FAQ)

内定者フォローを実施する際、採用担当者が抱えやすい疑問や悩みをまとめました。

内定者フォローはいつから始めるべき?

内定者フォローは、内定(内々定)を通知した直後から始めるのが理想です。内定直後は学生の不安が最も大きいタイミングであり、早期にフォローを開始することで、辞退のリスクを削減できます。

 

具体的なスケジュールとしては、まず内定通知から1週間以内に、人事担当者から歓迎のメッセージと今後の大まかな流れを伝えましょう。その後は、月1回程度のペースでイベントや情報提供を継続します。

新卒と中途採用でフォロー内容はどう違う?

新卒と中途採用では、内定者が抱える不安や期待が異なるため、フォロー内容も調整が必要です。

 

新卒採用の場合、社会人経験がないため「社会人としてやっていけるか」という根本的な不安がつきまといます。そのため、ビジネスマナーや基礎スキルの研修、社員との交流、同期とのつながりづくりが重要です。

 

一方、中途採用においては、すでに社会人経験があるため、基礎的なビジネススキルの研修は不要です。代わりに「即戦力として期待に応えられるか」というプレッシャーや「職場の人間関係に馴染めるか」という懸念が強くなる傾向にあります。

 

重要なのは「今の会社に引き止められて、結局残ることにした」といった事態にならないよう、現職からも円満退職のサポートをすること、そして入社後の配属チームと早期の顔合わせも効果的です。

 

株式会社プレイス&アビリティでは、中途採用支援に関する相談も受け付けております。

内定後のサポートだけでなく採用に関する業務を一括でサポートすることも可能です。お困りの際はぜひお問い合わせください。

まとめ

内定者フォローは、内定辞退を防ぎ、優秀な人材を確保するための重要な取り組みです。学生の6割以上 が内定後に不安を抱え、約4割が フォロー次第で志望度が変化すると回答しています。効果的なフォローのポイントは、学生が求める「社員との交流」「同期との交流」「個別の相談機会」を提供し、社会人準備を支援することです。

 

成功の鍵は、学生の気持ちに寄り添い、押し付けない距離感を保ちながら、属人化しない仕組みをつくることです。選考段階から信頼関係を築き、内定後も継続的な接点を持つことで、学生は安心して入社当日を迎えられるでしょう。

 

株式会社プレイス&アビリティでは、SNSを活用した採用支援や、新入社員向けの研修プログラムなど、内定者フォローから入社後の育成まで一貫してサポートしています。採用活動でお悩みの際は、ぜひお気軽にご相談ください。

 

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